西検番事務所(にし茶屋街)概要: 西検番事務所は大正11年(1922),にし茶屋街に建てられた芸妓衆の稽古場兼管理事務所で建築面積501u。大きく正面の管理事務所棟と背後の稽古場に別れ、管理事務所棟は木造2階建て、寄棟、桟瓦葺き、外壁は下見板張り、ペンキ仕上げ、玄関ポーチはアーチ状の開口に庇にバージーボード(飾り板)が設えられ、屋根の軒飾や、基礎の石張りなどの当時の洋風建築の要素が取り入れられています。背後の稽古場は木造2階建、切妻、桟瓦葺、外壁は管理事務所棟と同じ下見板張りですが素地、華美な装飾は少なく全体的に和風の要素が強い建物です。
現在も芸妓さん達の芸事の練習場として利用されている他、会議場所やイベント会場などにも利用され、運がよければ芸妓さんが奏でる三味線や太鼓の音が聞こえる時もあります。西検番事務所は大正時代に建てられた、現在残されている数少ない洋風芸妓衆の稽古場兼管理事務所の遺構として貴重で平成15年(2003)に"造形の規範となっているもの"との登録基準を満たしている事から国登録有形文化財に登録されています。
西検番事務所:上空画像
|