来迎寺(穴水町)概要: 勅定山来迎寺は石川県穴水町大町に境内を構えている高野山真言宗の寺院です。来迎寺の創建は弘仁2年(815)嵯峨天皇の勅願寺として実範が開基したのが始まりと伝えられています。
当初は青龍寺と称していましたが文治2年(1186)能登国大屋荘の地頭長谷部信連が、菩提寺として本堂を再建し来迎寺と寺号を改称しています。
長谷部氏は後に長氏となり能登守護職の畠山氏の重臣として地位を固め、七尾城が落城した後は加賀藩前田家の家老として3万3千石を領する加賀八家として名を残しています。長氏は曹洞宗に改宗した為、祈祷寺となりましたが以後も長氏の庇護の下寺運は隆盛し多くの寺宝を所有しています。
又、長谷部信連が自ら彫り込んだ肖像を祀った武健霊社(武健神社)が境内にありましたが明治時代初頭に発令された神仏分離令により神社として独立し昭和10年(1935)に長谷部神社として長氏の居城穴水城近くに移されています。
来迎寺境内裏に広がる来迎寺庭園は観音堂を比叡山延暦寺(滋賀県大津市坂本)、池を琵琶湖と見立てて作庭した名園で昭和45年(1970)に石川県指定名勝に指定され、来迎寺菊桜は昭和43年(1968)に石川県指定天然記念物に指定されています。
来迎寺山門は切妻、桟瓦葺き、一間一戸、薬医門。本堂は木造平屋建て、切妻、桟瓦葺き、平入、正面1間唐破風向拝付き(銅板葺き)。山号:勅定山。宗派:高野山真言宗。本尊:阿弥陀如来。
来迎寺:上空画像
【 参考:サイト 】
・ 公式ホームページ
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板
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