医王寺(加賀市)概要: 医王寺は石川県加賀市山中温泉薬師町に境内を構えている真言宗の寺院です。医王寺の創建は奈良時代の天平年間(729〜748年)、行基菩薩がこの地を訪れた際、山中温泉を発見し、温泉の守護の為自ら薬師如来像を彫像し一宇を設けて安置したのが始まりと伝えられています。
平安時代の承平年間(931〜938年)に兵乱の兵火により堂宇が焼失し温泉も荒廃しましたが、建久年間(1190〜1192年)に鎌倉幕府の御家人長谷部信連が地頭としてこの地に赴任してきた際、薬師如来の化身の御告げにより山中温泉を再興し医王寺も再建しました。
医王寺は寺宝も多く、陶製金剛童子立像(後藤才次郎と田村権左右衛門が寄進、陶製(九谷焼)、像高48.5cm、明治33年:1900年に明治天皇が命名)が昭和25年(1950)に国指定重要文化財に、文化9年(1812)に製作された山中温泉縁起絵巻が昭和34年(1959)に加賀市指定文化財に、平安時代後期に制作された木造大日如来座像が平成21年(2009)に加賀市指定文化財にそれぞれ指定されています。
医王寺は光泉寺(群馬県吾妻郡草津町:草津温泉)、有馬温泉寺(兵庫県神戸市)と共に日本温泉三大薬師に数えられています(医王寺では無く道後温泉石手寺(愛媛県松山市)か城崎温泉温泉寺(兵庫県豊岡市)とする説もあります)。北陸三十六不動霊場第27番札所。山号:国分山。宗派:高野山真言宗。本尊:薬師如来。
医王寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 郷土資料事典-ふるさとの文化遺産-石川県-出版元:株式会社人文社
・ 現地案内板(沿革)-国分山医王寺
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