庭園・書院(妙成寺)概要: 妙成寺書院は万治2年(1659)に加賀藩4代藩主前田綱紀(前田家5代目当主)が参拝時の御座所として建てられたものです。木造平屋建て、寄棟、こけら葺、桁行7間、梁間7間、屋根大棟に設えられた鬼瓦は石造で当地方の寺院建築の特色を現しています。内部は御霊屋、読経所、家老の間、御座の間などに仕切られ、御座の間の花頭窓を付けた出書院や御霊屋の格天井に当時の意匠が感じられます。
正面の庭園は案内板によると「 自然地形を利用して築造された蓬莱式池泉観賞庭園で江戸時代前期に作庭である。向かって左に集団石組があり鶴亀兼用石枯山水式大亀、小亀の組合せになっている。庭園の広さと建造物の配置にきわめてすぐれた構成をなすことに書院からの塔影を仰ぐ景観は傑出している。」とあります。妙成寺書院(附棟札1枚)は江戸時代初期に建てられた書院建築の遺構として大変貴重な事から昭和25年(1950)に国指定重要文化財に指定されています。妙成寺庭園(約300u)は貴重な事から昭和45年(1970)に石川県指定名勝にそれぞれ指定されています。
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