志摩(ひがし茶屋街)概要: 志摩の建物は文政3年(1820)に東茶屋街が創設された当時に建てられ木造2階建て(1部3階)、切妻、桟瓦葺、平入、桁行7.3m、梁間13.1m、北面突出部は木造2階建、片流、桟瓦葺、桁行6.4m、梁間3.5mの茶屋建築です。
茶屋建築では2階が客間(座敷)となっていることが一般的で、その為1階に比べると階背が高く、客をもてなす演出として通りに面して縁側を設け高欄を廻わしています。
志摩の1階には「みせの間(化粧や準備の間)」、「帳場(女将さんの帳面の場)」、「茶の間(囲炉裏付き)」、「奥の間(女将の居室)」、「台所(土間)」、「玄関(直接客間がある2階に上がる階段)」、「庭園(春日燈灯、月見燈灯、槍燈灯など)」があります。
2階には「ひかえの間(演舞の間)」、「前座敷(琵琶床の座敷)」、「なかの間」、「ひろま(床の間・春慶塗りの違い棚)」、「はなれ(数寄屋風、白木造り)」があり、意匠も一般的な町屋などには見られない弁柄など色の濃い色彩の土壁や面皮柱(わざと樹皮を残した意匠に富んだ柱)、意匠の施された釘隠しの金物、襖の引き手などを用いて非日常空間の演出が随所に施されています。
志摩は全国的に見ても数少ない茶屋建築の遺構の1つで当時の庶民文化を知る貴重な建築であることから平成15年(2003)に国指定重要文化財に指定されています。
志摩:上空画像
【 参考:サイト 】
・ 公式ホームページ
【 参考:文献等 】
・ 現地案内板
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