栢野の大杉(加賀市)概要: 菅原神社の創建は奈良時代の養老元年(717)、 泰澄大師(奈良時代の修験道の高僧)により開山された白山の妙理観世音菩薩を勧請したのが始まりと伝えられています。当初は神仏混合の形態で栢野寺(栢野社)と称し白山五院(栢野寺・温泉寺・極楽寺・小野坂寺・大聖寺)に数えられるなど寺運が隆盛していました。その後、越前の平泉寺(現在の平泉寺白山神社:福井県勝山市)や豊原寺(廃寺)に配下となり天台宗に改宗、平家からも信仰され倶梨伽羅峠の戦いで敗れた平家が京へ落ち延びる際に参拝に訪れたとも云われています。
その後も歴代領主である富樫氏や朝倉氏などからも崇敬庇護され大きな影響力を持ちましたが、戦国時代に織田信長軍の兵火により多くの堂宇、寺宝、記録などが焼失し衰退しています。明治時代初頭に発令された神仏分離令により仏式が廃され、明治20年(1887)に菅原道真の分霊を勧請合祀して現在の社号である菅原神社に改称しています。
境内の栢野の大杉は推定樹齢2300年、樹高約54.8m、幹周約11.5m、大変貴重な事から昭和3年(1928)に国指定天然記念物に指定されています。
栢野の大杉:上空画像
|