妙慶寺(金沢市)概要: 安養山妙慶寺は石川県金沢市野町1丁目に境内を構えている浄土宗の寺院です。妙慶寺の創建は南北朝時代の文和2年(1353)、後醍醐天皇の第八皇子宗良親王が寂蓮社城誉円阿を招き越中国牧野村に開いたのが始まりと伝えられています。
天正13年(1585)、前田家の家臣松平康定が佐々成政との戦において本寺の境内を本陣とした縁で松平家の庇護となりました。
当初は極楽寺と称していましたが康定が金沢に移ると随行し、康定の生母妙慶尼の菩提寺としたことで寺号を妙慶寺に改称しています。元和元年(1615)加賀藩2代藩主前田利常(前田家3代目当主)から寺領を拝領し現在地に移ると寺運も隆盛し、成学寺や三光寺、弘願院などの末寺や支院などを擁しました。
妙慶寺山門は切妻、桟瓦葺き、一間一戸、四脚門。本堂は木造平屋建て、寄棟、桟瓦葺き、平入、桁行10間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、内陣には本尊となる阿弥陀如来が安置されています。
妙慶寺境内には松平康定や後裔である松平大弐家の墓碑が建立され、境内周辺は江戸時代の寺町の雰囲気が色濃い町並みが残されており名称「寺町台寺院群」として国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
又、住職が天狗を助けという伝説から天狗が守護する火防の寺としても知られています。金沢三十三観音霊場第8番札所。山号:安養山。宗派:浄土宗。本尊:阿弥陀如来。
妙慶寺:上空画像
【 参考:文献等 】
・ 郷土資料事典-ふるさとの文化遺産-石川県-出版元:株式会社人文社
・ 現地案内板-金沢市
・ 現地案内板-加越能史談会
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