法華寺(能登町)概要: 瑠璃山法華寺は石川県鳳珠郡能登町字柳田に境内を構えている真言宗の寺院です。法華寺の創建は平安時代まで遡るとも云われ、日の御前、又は宝嶺大権現の別当寺院で瑠璃山薬師坊と号していました。12世紀頃に当目村から現在地に境内を遷し栄範が中興しています。その後、火災などで大きな被害を受け、衰微しましたが室町時代後期の大永2年(1522)に範賢が真言宗の寺院として再興し寺号を法華寺に改めています。天正年間(1573〜1592年)に新たに能登の領主となった前田利家から堂宇の寄進を受けるなどの庇護を受けています。
寺宝である木造不動明王座像は隣接する白山神社から昭和4年(1929)に移されたもので、平安時代末期製作、檜材、彫眼、像高87.2cm、光背高139.3cm、寄木内刳造、現在は法華寺の護摩堂に安置されています。木造不動明王座像は意匠に優れ保存状態が良く大変貴重な事から昭和25年(1950)に国指定重要文化財に指定されています。
法華寺は寺宝が多く、木造聖観世音菩薩立像と法華寺過去帳が能登町指定文化財に指定されています。法華寺本堂は木造平屋建て、切妻、平入、桟瓦葺き、外壁は真壁造り白漆喰仕上げ、内陣には本尊となる薬師如来像が安置されています。
山門は江戸時代後期の天保13年(1842)に造営されたもので、入母屋、桟瓦葺き、三間一戸、八脚単層門、左右には多聞天像と持国天像が安置、能登町指定文化財に指定されています。能登十七作仏薬師霊場第8番札所。山号:瑠璃山。宗派:真言宗。本尊:薬師如来。
【 参考:文献等 】
・ 郷土資料事典-ふるさとの文化遺産-石川県-出版元:株式会社人文社
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