松岡寺(能登町)概要: 波佐谷山松岡寺は石川県鳳珠郡能登町松波に境内を構えている浄土真宗本願寺派の寺院です。 松岡寺の創建は室時代に蓮如上人の3男北隣坊蓮綱が兄である蓮乗に招かれ能美郡池城(現在の石川県小松市)に一宇を設けたたのが始まりと伝えられています。その後、古屋に遷り、文明10年(1478)頃に波佐谷に遷った為、波佐谷坊と称していましたが、永正14年(1517)に松岡寺と寺号を改称しています。本泉寺(石川県金沢市二俣町)、光教寺(石川県加賀市山田町西山田)とともに加州三ヵ寺として信仰を集め一向一揆の中心的な寺院となりましたが享禄4年(1531)宗徒に内乱が起き松岡寺は焼失、蓮綱の血脈の多くは病死や自害しました。
かろうじて3世実慶の子供顕慶が松波に落ち延び、江戸時代初期の元和元年(1615)、6世慶栄の代に松岡寺の再興が許され、江戸時代後期の文化11年(1814)に現在地に境内を遷しています。
松岡寺の寺宝である木造聖徳太子立像は鎌倉時代に制作され、明治時代初頭に発令された神仏分離令に伴い興福寺(奈良県奈良市)から移されたもので、像高152cm、檜材、寄木造、玉眼入り、白地彩色仕上げ、意匠に優れ、保存状態も良く大変貴重な事から平成5年(1993)に国指定重要文化財に指定されています。
松岡寺山門は切妻、桟瓦葺き、一間一戸、高麗門。本堂は木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、正面3間向拝付き、外壁は真壁造板張り。山号:波佐谷山。宗派:浄土真宗本願寺派。本尊:阿弥陀如来。
【 参考:文献等 】
・ 郷土資料事典-ふるさとの文化遺産-石川県-出版元:株式会社人文社
・ 現地案内板(由来記)-波佐谷山松岡寺
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